むし歯の原因 フッ化物の応用

〒503-0921 大垣市新馬場町10-5

新着情報

むし歯の原因 フッ化物の応用

2020/10/03

むし歯の原因

むし歯の発生

歯の表面には数多くの細菌類が存在し、この中にはう蝕や歯周病の病原菌も含まれています。

 

特にむし歯の病原菌としては、ミュータンス菌(Streptococcus mutans)などがよく知られています。

 

これらの細菌は、食事や間食のたびに中に含まれる主に糖質を分解し、乳酸などの酸を出します。

 

この酸によって歯の表面の歯垢が酸性に傾き、pH5.5〜5.7以下になるとカルシウムやリンなどのミネラル成分が溶け出します(脱灰)。

 

一方で歯垢が除去されると、唾液等の作用(緩衝能)で溶け出したミネラル成分が歯の表面に再沈着する修復現象(再石灰化)が、絶えず繰り返されています。

 

この脱灰と再石灰化のバランスが崩れ、長時間の脱灰が続くと、むし歯が発生します。

脱灰と再石灰化

フッ化物のむし歯予防機能

フッ化物のむし歯予防機能

フッ化物の効果

フッ素は人体を構成する元素の中で13番目に多い元素で、歯や骨はもとより唾液、口腔粘膜、プラークなど口腔内に広く存在する。

 

適量のフッ化物はむし歯に対する抵抗性のある歯をつくり正常な骨格を維持する助けになるとされ、WHO(世界保健機関)とFAO(食糧農業機関)は、1974年に「ヒトの栄養所要量の手引」を発行し、フッ化物を生命と健康の維持に欠かすことのできない必須栄養素として位置付けている。

 

必要とされるフッ化物は微量であるが、欧米では必要な栄養素として所要量が策定されており、アメリカ科学評価委員会はフッ化物の1日所要量を成人で3mgとしている。

 

 

フッ化物の役割

歯質の強化

エナメル質結晶内に取り込まれたフッ化物によって、エナメル質の一部が、ハイドロキシアパタイト(HAP)よりも溶解度の低いフルオロアパタイト(FAP)に変化し、より酸抵抗性を持つ。

 

再石灰化促進作用

脱灰エナメル質中のリン酸カルシウムがフッ化物が存在することで反応性が高まり、Ca(カルシウム)やP(リン酸)が再沈着する再石灰化が促進され、フルオロアパタイト(FAP)やフッ化ハイドロキシアパタイト(FHAP)に変化する。

 

 

細菌活動の抑制

フッ化物がプラーク中に取り込まれると、細菌の代謝系酵素を阻害して酸産生を抑制する。

同時に、細胞膜の透過性を高めて細胞外にフッ化物を出してプラークのフッ化物濃度を高める。

また細菌が糖を発酵させて酸を産生すると、プラーク中のフッ化物が脱灰に対して抑制的に働く。

 

 

フッ化物の応用

フッ化物の応用

  • フッ化物の応用は生涯を通じて行うことが重要である。

 

むし歯になりやすい時期は萌出から2〜3年の間であるので、乳歯や永久歯が次々に萌出する1歳から中学生くらいまでがむし歯になりやすい時期と言える。

 

この時期に加えて生涯にわたって年齢に応じた方法で、フッ化物を積極的に応用すれば、むし歯はより効果的に予防されることになり、一生自分の歯で食べるという目標に大きく貢献するものと考えられる。

 

フッ化物歯面塗布

主にリン酸フッ化物(APF)、フッ化ナトリウム(NaF)の9000ppmF(0.9%)の溶液またはゲルを使用し、年に3〜4回実施する。

 

 

・フッ化物を歯科医院で年に3〜4回定期的に塗布しましょう。

 

 

・フッ化物を塗布し始める時期は、歯が生え始めたら、始めましょう。

 

・フッ化物歯面塗布は歯の萌出期、交換期を通じて、萌出間もない歯に行うのが効果的です。

 

・萌出直後の歯の表面のエナメル質は、むし歯に罹りやすい反面、エナメル質にフッ化物が取り込まれやすいのです。

フッ化物によるむし歯予防

細菌やウイルスの感染症には口腔ケアが重要

当院はフッ素塗布を行なっております。

何かありましたらお気軽にお電話ください。

杉山歯科医院

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。