口腔保健とフッ化物応用

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フッ化物とは

2020/09/22

フッ化物  むし歯予防のためのフッ化物歯面塗布 

フッ化物応用

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むし歯予防のためのフッ素

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 皆さんは「むし歯予防のためのフッ素」についてはどこかで聞いたことがあると思います。

 

保健所などで幼児がフッ素を歯に塗ってもらう(フッ化物歯面塗布)とか、地域によっては保育園や幼稚園、または小中学校でフッ素の水溶液でぶくぶくうがい(フッ化物洗口)をしているとか、外国では水道水のフッ素濃度を調節している(水道水フロリデーション、水道水フッ化物濃度調整)なども耳にしたことがあるかもしれません。

 

身近には最近の日本の歯磨剤のほとんどにフッ素が入っている(フッ化物配合歯磨剤)のをご存知の方も少なくないと思います。一方、井戸水などでフッ素を多く含んでいる自然の飲料水で育った人の歯に、白い斑点や縞模様がでる斑状歯(歯のフッ素症)が現われることがあるということも聞いたことがあるかもしれません。 

 

これらの事柄がいずれも事実であるとすると、フッ素を有益に使用するにはどうしたら良いかを明らかにしなければなりません。

 

さて、本題に入る前に、これまでに「フッ素」と「フッ化物」という二つの言葉を使用してきましたので、ここで説明をしておきましょう。

 

以前は「フッ素(fluorine)」で全部すませていたのですが、現在では、国際純正・応用化学連盟(IUPAC)の勧告によって「フッ素」は元素名であり、水や食品中の無機のフッ素は「フッ化物(fluoride)」ということにしています。水に溶けたときにマイナスイオンになる無機の物質を「~化物」というのです。

 

例えば、食塩を水に溶かすとマイナスの塩素イオンが現れますので、食塩を構成する塩素は塩化物です。

また、水に溶けているフッ素イオンは「フッ化物イオン」と呼ぶのです。

 

したがって、ここでは、とくにフッ素元素のときには「フッ素」、それ以外のときは原則として「フッ化物」という用語を使用することにします。

 

 

 なお、「フッ素化合物」はフッ素の無機も有機もすべてのフッ素の化合物を表すもので、「フッ化物」とは同じ言葉ではありません。

フッ化ナトリウム   

 フッ化物歯面塗布

フッ化物歯面塗布

フッ化物歯面塗布は、萌出後の歯に直接フッ化物溶液を作用させる方法で、歯科医師と歯科衛生士(専門家)だけができる、通常、個人を対象にしたフッ化物局所応用法です。

 

フッ化物の応用方法にはいろいろな方法がありますが、フッ化物歯面塗布は臨床的な応用法としては唯一の方法で、とくに幼児や小児期のむし歯予防方法として歯科医院やあるいは保健所等で行われてきた長い歴史があります。

 

とくにわが国では他のフッ化物応用の普及が遅れたこともあって、フッ素といえばこのフッ化物歯面塗布を指すくらい一般の方にもよく知られている方法です。

 

  わが国では、1949年、厚生・文部両省から「弗化ソーダ局所塗布実施要領」、1966年には厚生省医務局長から、「弗化物歯面局所塗布実施要領」が出され、その普及が図られてきました。

 

歯科疾患実態調査によれば1~15歳未満のフッ化物歯面塗布を受けたことのある者の割合は平成17年の調査では総数で59.2%に達しています。

 

また、フッ化物歯面塗布は、1994年度からはむし歯多発傾向児に対しては医療保険の給付対象にもなりました。 

 

 

  フッ化物歯面塗布によるむし歯予防効果はその方法によって大きく異なります。

 

乳歯のむし歯予防として、新潟県の一つの村の全乳幼児を対象に、生後10ヶ月から3歳まで2ヶ月毎に年6回の塗布をおこなった特別な研究がありますが、乳歯のむし歯数が平均6.69から2.04本へと69.5%の減少、むし歯が全くない3歳児の割合が17.7%から51.5%に増加し、予想をはるかに超える大きな予防効果が得られました。これは、診療所にこられなかった幼児にも、全村にわたり家庭訪問までして2ヶ月に1回の塗布を徹底しておこなったものです。

 

しかし、普通おこなわれている年2回程度の塗布では、むし歯の予防効果は20%程度、やったりやらなかったりではほとんどその効果は期待できないということも知っていなければならないでしょう。

 

 

  フッ化物歯面塗布は歯の萌出期、交換期を通じて、萌出間もない歯に行うのが効果的です。

 

萌出直後の歯の表面のエナメル質は、むし歯に罹りやすい反面、エナメル質にフッ化物が取り込まれやすいのです。乳歯であれば生後半年ころに下顎の乳前歯が生えてきて、3歳には乳臼歯も含めて全部の歯が生えそろいます。

 

一方、永久歯であれば、成長の早い女の子ではもう4歳から、多くは5、6歳に最も大切な第一大臼歯が生えてきます。

そして、第三大臼歯(親しらず)を別にすれば、もっとも遅く萌出する第二大臼歯は中学生で萌出し、2、3年かけて成熟するのです。結論的には、0~15歳まで定期的に年2回以上の塗布を続ける必要があります。

 

  しかし、この方法は、使用するフッ化物溶液のフッ化物濃度が9,000ppmときわめて高いので、安全性の観点から、一人ひとりの子どもに対して歯科医師などの専門家が原則として医療機関において対処しなければならない方法です。

 

お母さんが気のむいたときにポケットからだして子どもの歯に塗ってあげる、というわけにはいかないのです。ことに幼児の場合には嫌がる子どもが対象ですから、大変手間がかかり、その費用もどうしても高くならざるを得ないのです。

 

 効果・安全性が高く、簡便であり、費用便益比、すなわち、むし歯を防ぐ効果に比較してそれにかかる経費ができるだけ低い方法が、公衆衛生特性の高い、より優れた方法であるということができるのです。

 

 しかし、他の方法ができないときには、とくに3歳までの幼児や自己管理が困難な高齢者のむし歯対策にはこの方法しかありません。

 

唯一のフッ化物の臨床的方法でもあり、定期的に歯科医院を訪ねて定期健診をかねて受診することは価値のある保健行動といえるでしょう。

8020日歯TV 乳幼児期~学童期<6>フッ化物によるむし歯予防

フッ化物歯面塗布

・フッ化物を歯科医院で年に3〜4回定期的に塗布しましょう。

 

 

・フッ化物を塗布し始める時期は、歯が生え始めたら、始めましょう。

 

・フッ化物歯面塗布は歯の萌出期、交換期を通じて、萌出間もない歯に行うのが効果的です。

 

・萌出直後の歯の表面のエナメル質は、むし歯に罹りやすい反面、エナメル質にフッ化物が取り込まれやすいのです。

当院ではフッ化物歯面塗布を行なっております。

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