歯周病ってどんな病気ですか?
2020/07/24
歯周病ってなに?
そもそも歯周病を知っていますか? (日本歯科医医師会HP)
歯周病の原因は?
歯周病の原因 ①細菌性プラーク
①細菌性プラーク(バイオフィルム菌と歯周病原細菌)
プラークとは、細菌の塊で1/1000gの中に1億を超える細菌が棲みついています。この細菌の中には善玉の細菌と悪玉の細菌とがあります。
唾液成分の糖タンパクが歯の表面に薄い皮膜(ペリクル)を作ります。その皮膜の上にくっついたミュータンス菌(むし歯菌)がショ糖を使ってグリコカリックスというネバネバした物質を作り自分の家づくりを始めます。すると棲みやすい場所ができたわけですから、口の中の細菌たち、特に悪玉の細菌が家の中へ多量に侵入して、増えていきます。この状態を細菌性プラーク(プラーク)またはバイオフィルムと呼んでいます(図3)。
歯周病の原因は?
歯周病の原因 ②歯周病になりやすい環境
②歯周病になりやすい状態
では、どのような状態が歯周病にかかりやすいのでしょうか(図5)。歯周病にかかりやすくなる3つまたは4つの因子が知られています。
微生物因子(歯周病菌)
プラークの中の歯周病の原因となる微生物(歯周病菌)の存在
環境因子
・喫煙
・口の中の清掃不良
・初診時のポケットの深さ
・プラークの付着量
・ストレス
・口腔清掃教育の達成率
・食生活・専門医への受診回数 など
またプラークの溜まりやすい、歯に合っていない被せ物があることなども含まれます。さらに口呼吸、すなわち口で呼吸をする習慣のある人も、口の中の粘膜や歯ぐきが乾燥しやすくなり、炎症を起こしやすいのでこれに含まれます。
宿主因子
・年齢
・人種
・歯数
・糖尿病
・歯肉滲出液中の物質
・白血球機能
・遺伝 など
よく歯を磨かなくてもむし歯や歯周病にかかりにくい人がいます。その理由のひとつには、生まれつきの私達の体の特徴があります。例えば、体を守る防衛軍である白血球などの力、すなわち体の免疫機能の違いもあります。
咬合因子(環境因子に含む場合もあり)
悪いかみ合わせ(外傷性咬合)、例えば歯ぎしり(ブラキシズム)や歯の食いしばりなど、歯に強い負担がかかる状態などが含まれます。
このように、歯周病を引き起こしやすい状態の輪(各因子)が重複することで、歯周病発症の危険性が高まります。特に、歯みがきを怠る口の中の清掃不良に加え喫煙などの生活習慣、過度のストレス、体調不良による宿主(体)の抵抗力の低下などが加わるととても危険です。
規則正しい生活習慣は、歯周病を寄せ付けないためにも大切な事です。また、生まれつき歯周病にかかりやすい方もいますので、自分の体についての情報を知る事も大切です。
歯周病のセルフチェック
歯周病のセルフチェック (日本臨床歯周病学会HP)