歯周病治療に新たな光
2020/07/22
進行した歯周病でも歯を抜かずに治療できる可能性があります
リグロスを使う歯周組織再生療法ってなに?
まずは歯周病について知りましょう。
歯周病について
まず歯周病について
まず歯周病を知っていますか
歯周病はお口の中の2大疾患のひとつで、歯を失う要因としては第一位の病気です。そして、日本の成人の約8割がかかっていると言われる国民病でもあります。
お口の中には、全部で28本の歯が存在しています(親知らずを除く)。それぞれの歯の根っこはあごの骨の中に埋まっており、あごの骨と歯の根っこをつなぐ「歯周組織(ししゅうそしき)」によって支えられています。
歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。
歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し(歯垢の蓄積)歯肉の辺縁が「炎症」を帯びて赤くなったり、腫れたりします(痛みはほとんどの場合ありません)。
そして、進行すると歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支える土台(歯槽骨)が溶けて歯が動くようになり、最後は抜歯をしなければいけなくなってしまいます。
歯周病は、その原因となる歯周病菌を取り除く治療をすることで、進行を止めたり、症状を改善したりすることはできます。しかし、歯周病によって破壊された歯周組織は、自然に元の状態へ戻ることはありません。
リグロスによる歯周組織の再生
リグロスによる歯周組織の再生
歯を支える歯周組織は、そのまま放っておいても再生することはありません。そこでこの歯周組織の再生に効果が期待できる薬剤として開発されたのが「リグロス」です。
リグロスは歯周病の進行によって破壊された歯周組織を再生する効果があります。リグロスを使った「歯周組織再生療法(ししゅうそしきさいせいりょうほう)」という手術を伴う治療をすることで、組織の再生が可能となるため、歯周病によって歯が抜けてしまうことを防ぐ可能性を高めることができます。
リグロスは、成長因子の作用により歯周病で破壊された歯周組織の周囲にある細胞を増やし、さらに血管を作って細胞に栄養を送り込みます。
これらの作用により歯槽骨などの歯周組織が再生されます。